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横田 渉; 百合 庸介; 渡邊 伸一*; 大城 幸光*; 久保野 茂*
JAEA-Technology 2016-005, 21 Pages, 2016/03
理化学研究所のAVFサイクロトロンに設置された低エネルギー不安定核ビーム分離器(CRIB)を用いて原子核物理学研究を実施している東京大学原子核科学研究センター(CNS)と、同様規模のAVFサイクロトロンを有し、材料開発研究のために八極磁場を用いた大面積均一ビーム形成技術を開発している原子力機構高崎量子応用研究所は、サイクロトロンで加速したビームのターゲットにおける強度を高める技術開発を共同研究の下に行った。具体的には、通常大きな裾のあるビーム強度分布を持つサイクロトロンのビームを、CRIBのガスターゲットの直径6mmのオリフィスを損失無く通過させるために、裾無しの小径ビームに形成する技術を検討した。計測したエミッタンスに基づく粒子トラッキングシミュレーションの結果、裾を折畳むには八極磁場が有効で、現在のビームラインに八極電磁石を入れて約10mm径のビームが形成できることがわかった。しかし目標の6mm径に近づけるためには、更に電磁石を導入するとともにビームのエミッタンスを小さくする必要があることが明らかになった。また、ターゲットまでのビームパスレングスとレンズ系の組合せが自由に選べれば目標を達成できる可能性があることもわかった。